防寒対策
冬のゴルフは何と言っても防寒対策が第一。特に腰と下半身を冷やさないことが大切です。その意味ではロングタイツは必需品と言っていいでしょう。最近は単に保温性に富んでいるだけでなく、汗などの水分を吸収して発熱させるハイテクアンダーウェアもあります。発熱効果のほどはともかく、かさばらずに動きやすいことは確かです。保温性の高いインナーベストも、腕の動きを制限しないので良いかもしれません。
ホカロン 30個入(使い捨てカイロ)/ホカロン/使い捨てカイロ 貼らない... |
ホカロンなどの使い捨てカイロも、積極的に利用すべきです。腰やお腹を暖めるためには、下着に貼り付ける接着タイプのものが便利です。使用する際は、ベルトできつく締め付けないように注意しましょう。
足先を暖めるためにシューズに入れるタイプもありますが、スイング時に違和感があるのと、シューズの中でだんだんずれてしまうので、ゴルフにはあまり向きません。
ズボンのポケットにカイロを入れておき、時々ポケットに手を入れれば、指先を暖めるのに役立ちます。
首周りには頚動脈などの太い血管が集まっているため、首が寒風にさらされると大量の血液がどんどん冷やされて、体の芯から冷えてしまいます。そのため、首の保温は重要です。対策としては、ハイネックのシャツやベストのほか、ネックウォーマーも有効です。
ミズノバイオロックプラスゴルフグローブ (両手用/右利き専用)45GM... |
手首や足首も寒さ対策の重要なポイントです。両手グローブで利き腕を保温するとともに、手首にサポータを着けると、隙間がなくなる分効果的です。ティーやマーカーなどを掴みにくくなるデメリットはありますが・・・。
グローブの上からもうひとつ大き目のミトンをはめ、打つときだけ外す方法もありますが、恐らく脱着が面倒になってスタート前くらいしか使わなくなるでしょう。
顔と耳は年中裸が当たり前ですが、それでも本当に寒いときは覆う必要があります。プレー中に顔を覆うのは難しいでしょうが、帽子の上から毛糸のキャップを被り、耳を覆うと顔の寒さが和らぎます。
熱いお茶をポットに入れて持参すると、体が芯から暖まります。紅茶に砂糖を入れておくと、体の疲れも和らぐような気がします。ステンレスの携帯ボトルにウィスキーや焼酎を入れて、少しだけ飲むのも体が暖まっていいですね。
ミズノ ウィメンズゴルフ用レインウェア[上下セット] ハイパーレインスー... |
雨中でのラウンドは、極端に体温が奪われます。冬専用の厚手のレインウェアを準備しておくとよいでしょう。釣り人が着る裏地がゴム引きのレインウェアは、雨を完全にシャットアウトしてくれます。夏冬兼用はあまりお勧めできません。
朝から雨が降っていて止む気配がないときは、冬に限ってはラウンドをやめた方がいいと思います。
怪我の予防
冬は体が固くなっています。ラウンド前には十分な準備体操とストレッチが必須です。10分以上かけて、体が熱くなるくらい十分に体を動かすことを目標にしましょう。そのためにも余裕を持って早めにゴルフ場へ行くことが大切です。
冬のゴルフ、特に朝一はむきになってフルスイングしないこと。初心者の場合、ゆっくりと軽く振るくらいでもスコアは大して変わりません。むしろOBやチョロが減ってスコアは良くなる可能性があります。
バンカーや斜面など、足場が悪い場所からのショットは特に注意が必要です。無理な姿勢からボールを打ち、足のふくらはぎやアキレス腱の筋繊維を断裂すると、全治3ヶ月以上は確実。当分の間ゴルフどころではなくなります。急な崖にボールが飛んだときは、そこから打つのはあきらめた方が無難です。
コース内の階段や斜面を歩くときは、地面が凍っていないか確認し、滑って転ばないように十分に注意して歩きましょう。特にティーグラウンドへ上がる階段は木製の場合が多く、凍っていると滑りやすくてとても危険です。
コース内も日陰の部分などでは、地面が凍っていることがあります。凍った地面の上からは絶対に打たないこと。足が滑って体が予想以上に回転し、転んで怪我をする恐れがあります。私は一度氷の上からスイングし、体が一回転半して危なく転倒しそうになりました。
コース攻略
冬は一般に飛距離が出なくなると言われています。寒くて体が十分に動かないこともありますが、クラブのシャフトがたわまなくなるとか、ボールが固くなって反発しにくくなる、なども一因として挙げられています。夏と冬でシャフトを交換することはできませんが、冬に軟らかめのボールを使うことはできそうです。
半ダース用のボールケースにホカロンとボールを入れれば、即席のボールウォーマになります。ラウンド前にボールを暖めておき、ラウンド中はボールを入れるポケットに移せば、指先を暖めるのと一石二鳥の効果があります。本当は保温型のボールホルダがあると良いのですけどね。
冬は芝が枯れているため、夏に比べてボールが沈んでいるように感じます。そのため、初心者の場合は、フェアウェイでもダフったり、トップする確率が高くなります。ただ、ゴロでもランは出ますから、距離を稼ぎたい場合は、どちらかといえばトップ気味を意識するのが良いでしょう。逆にラフやグラスバンカーでは、芝の抵抗が少なくなるので打ちやすくなります。
転がりやすくなる分、バンカーにも入りやすくなります。冬のバンカーはカチカチに固まっていることがあります。アゴが高くなければいわゆるバンカーショットではなく、9Iなどで軽く打つ方が無難です。最悪パターで後方に出す手もあります。
冬のグリーンは固くなっているため、相当厄介です。特に朝早かったり、寒い地方のコースだったりした場合、グリーンは凍っていることが多々あります。こうなるとグリーン面は固いコンクリートと同じで、グリーンを直撃したボールは確実に高く跳ね上がって奥へ消えてしまいます。
パー4の2打目でグリーンを狙う場合は、乗ればラッキーくらいに考えて手前に落すのが無難です。3打目のアプローチでグリーンに乗せる場合も、いつもとはボールの転がりが全然違います。グリーン周りで行ったり来たりの、いわゆる往復ビンタにならないように注意しましょう。
グリーンに乗った後も、日向と日陰、濡れているところと乾いているところで、ボールの転がりは違います。上り下りの傾斜以外にも、グリーン表面をよく見る必要があります。冬は2パット目標、3パットやむを得ず、でも4パットは絶対にしないくらいに考えて、カップに入れることより寄せることに集中するのが良いでしょう。